2023-01-01から1年間の記事一覧

新映画原理主義・第8回「GPOとイーリングスタジオの俊英~ハリー・ワット」 第一章 英国ドキュメンタリー運動とアヴァンギャルド映画運動 1930年代から戦争を挟んだ1940年代には、英国ドキュメンタリー運動がジワジワと映画界に浸透していた。この…

新映画原理主義・第7回「カリブ海のサイクロン~マリア・モンテス」 第一章 カリブ海からハリウッドへ マリア・モンテス、本名マリア・アフリカ・ヴィダル・サント・シラスは、1912年6月6日、ドミニカ共和国バラホナ生まれ。余談ながらバラホナにある…

新映画原理主義・第6回「サミュエル・ブロンストンとブリジッド・バズレン」 第1章 苦闘するサミュエル・ブロンストン サミュエル・ブロンストンは、1908年3月26日ロシア帝国(現在のモルドバ)のベッサラビア州キシニョフ生まれ。ウラジーミル・レ…

新映画原理主義・第五回 「カメラを持ってた男~ルドルフ・マテ」 第1章 ヨーロッパ撮影監督時代 ルドルフ・マテは1898年、オーストリア=ハンガリー帝国(現ポーランド)のクラカウに生まれた。ハンガリーの名門ブタペスト大学で美術を専攻した。19…

新映画原理主義「第四回 ポスト渡辺邦男と言われた男~志村敏夫」 志村敏夫(1914~1980) 1・脚本家修業時代 1914年10月13日、静岡県島田市生まれ。34年日本大学映画化を卒業。生来の映画好きで、大学在学中から脚本を書き始めたという…

新映画原理主義 第三回「独立愚連隊プロデューサー~キング兄弟」 30年代から50年代にかけては、ハリウッドの全盛期で世界中の映画興行を席捲し、まさに飛ぶ鳥落とす勢いであった。当時のメジャースタジオのビッグ5は、メトロ・ゴールドウィン・メイヤ…

新映画原理主義 第2回「知られざる巨匠~ロマン・ヴィニョーリ・バレット」 第一章 ウルグアイからアルゼンチンへ ロマン・ヴィニョーリ・バレット(1914~1970) 両親はウルグアイ系アルゼンチン人で、ウルグアイのモンテビデオで生を受ける。教育…

新映画原理主義第一回「マイナー映画会社研究~モノグラム映画」 モノグラム・ピクチャーズ・コーポレーション(Monogram Pictures Corporation)は、ライアート・スタジオ(後にライトーン・プロダクション)のW・レイ・ジョンストンと、ソノアート=ワール…

ブログ開始にあたり

約10年間に渡り千浦僚くんを相棒に新宿カフェラバンデリアで開催して来たトークショウ”映画原理主義”が、2023年2月27日の第121回目で終了致しました。終了理由は開催元であるラバンデリアが再開発のために立ち退くことになったからです。正直な…